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3年半住んでた部屋から引っ越した。

 

就職に伴い引っ越しをした。

大学2年から住み続けている分、たくさんの思い出が詰まっていた。
空っぽになって寂しくなった部屋の様子をみて僕も寂しい気分になった。部屋を擬人化するのは変なのだけど、ばいばいと言いたくなる感じ。
 
SNSにえもくなっちゃうなと言いながら投稿したら友達から反応が来た。
大学2年の一時期、遊び呆けて人を家に何度も呼んでいただけあって、この部屋に思い出があるのは僕だけではないみたい。
 

たくさんの物を捨てた。

 
初任給がまだ入らない僕ではすべてのものを持っていけない。
 
何かは捨てて、選ばなきゃいけない。とはいえ捨てなきゃいけないほとんどのものは既に捨てていいものになっていた。
 
3年の間に僕は随分変わった。当時は必要に思えたものは、もう必要ではない。ゴミになってしまったものは案外にたくさんあった。
 
部屋からものがどんどん減っていく。昔買ったものを再発見する。
そうすると、引っ越したときの自分の気持ちを思い出してきた。大学2年、引っ越したての、あのころの自分。横浜という土地、講義、サークル、人間関係、バイト、全てが新鮮に見えていた。
 
新しいもの、初めてのこと、慣れないことは、強いエネルギーを与えてくれた。
でも日常になってしまえば、いい具合に緩め方を覚えてしまう。新鮮でないことは力を緩めていい理由にはならないのに。
 
毎日毎日頑張っているつもりだけど、自覚なく緩めていたところがあった。気づくことができたのは、昔の自分の気持ちや様子を思い出せたからだ。
 
ましな自分を思い出させてくれる体験を定期的にしないといけない。
 
なりたい自分が膨らみ続ける割に意志が弱いから。
よく通っていた道を歩いたり、昔読んでいた本を読み直したり、疎遠になっている人に連絡したり、そういうことをすることにした。
 
同じことを繰り返すのはなんとなく無駄な気がしていたけど、そんなに悪くないと思えてきたから。